Sunday, November 22, 2009

63 イギリス列車の真実

 ナショナルレール、いわゆる、ブリティッシュレールですけど。地下鉄くんよりひどいと思いました。10月からロンドン発田舎に通っております。わたしが通勤 に使うのが、First Great Western という線で、西方向に延びております。ロンドンはパディントン駅からオックスフォードに行く線なのです。何が Great なんかようわからんけど。12月10日より新スケジュール!直行で速い電車を増やします!!乞うご期待!!!っつうんですが。朝のスケジュールは8時07分発で34分に到着の列車。それが着かんからひとつ前の7時52分発8時25分着に乗るようにしております。新スケジュール・8時07分発、40分着!!遅なっとるやないかい。何が速いねん、とひとり漫才になっております。
 初日、2日目、朝の便の到着は5分から10分遅れました。夕刻、会社からの帰り便。今までは 18時03分、18分、33分の3本だったのが、18時03分、18分、28分、
33分、48分。すごい2本も増えてる!帰りはバスの関係で、電車が遅れれば18分発のに乗れたけど、大抵33分だった。これからは28分でもOK .選択肢が増える、と喜び、ヤッター。これ、ぬか喜び。
 初日、18時20分ごろ駅に着くと
    18.18 → 遅れ 18.30 予定
    18.28 → 遅れ  18.30 予定
    18.33 →  on time(定刻)
 意味ないなあ、3便が同じような時間に出発するなんて。5分後、掲示板を見ると
    18.18 → 取消
    18.28 → 遅れ  18.32 予定
    18.33 →  on time
    18.48 → 取消 
 意味ないじゃん、本数増やしたって取り消しするなら結局増えてないんですけど。便利になっておらんのですけど。
 3日目18.18 → 遅れ  18.33 予定
    18.28 → 遅れ  18.36 予定
    18.33 → 遅れ  18.38 予定 
 またもやだんご状態。だから言ってますやろ、でけへんことはすなって。さんざん待たされたあげく、プラットフォームは人の波状態。この田舎の駅にこれだけの人がいるのも珍しいくらい。やっと来た列車は2両編成(怒)何考えとんじゃ~!!わかっとんのか~!!!自覚しとんのか~!!!(失礼!つい地が出ました)
 便利で早い鉄道をめざし、新ダイヤ改正をいたします
 お客様の意見は歓迎します反映していきます 

 うろがきてるわ、待たされるからいやでも目に入るプラットフォームの、その広告。 天気が悪いとよく遅れるし、取り消しにもなるわね、と友人が言います。イギリスの冬の天気は悪いに決まっとる。しかして遅れるのは当然か。遅れるから天気も悪くなるのか?新聞に「イギリスの鉄道はそんなに悪くない」という記事が載っていました。定刻にちゃんと走る確率は全国平均90パーセントですってよ!ほんまかいな、と言いたくなりますがね。わたしの愛すべき西ラインは83パーセント。あれでね、83パーセントね。しかも地下鉄は15分以上遅れたら切符代返してくれるのに鉄道は1時間ですって。許すな甘さを@(あっと、と読んでね)
 すごい遅れてて、大丈夫かなと思ったら前のがきてセーフってときもしばしば。どうなってんのかね。オックスフォードから長い道のり来るのに遅れるのはわからないでもないが、パディントンから(わたしの乗る)イーリング・ブロードウェイは次の駅で5分もかからないのにすでに遅れるってこれまたどーいうこと?出発が遅れるのみならず、途中でも乗降客が多いとそれで時間かかって、また遅れるという悪循環。止まる予定でなかったはずの駅に止まることもしばしば。たったひと駅の間をのろのろのろのろ、歩いてんのか、と思うくらいのろのろ運転するときもある。しかして、日により、便により、時間帯により、かかる所要時間が違うということに。同じ距離で、同じ停車駅回数なのにあるときは30分、あるときは45分かかるのです。なんでやのん??
 クリスマス・年末休暇のときがまたすごい。12月24日、27日、28日は世間ではフツーの日なのですが(25,26日は国あげての祝祭日)、地下鉄は土曜日ダイヤ、国鉄は特別ダイヤ。何が特別かというと、間引き運転。フツーなら4本ある列車の数が2本になります。この期間出勤してはオフ、休んでは出勤のため、定期が買えず「日帰り往復割引」というのを毎朝買っておりました。平日の9時半以前に出発すると、ピークのため9ポンド60ペンス、オフピークや週末だと少し安くて7ポンド20ペンス。24日の朝、当然9時半前に機械で買おうとすると7ポンド20ペンスの選択肢しかでてこない。ダイヤも週末ダイヤだから料金も安いのだ、とちょっと得した気分。が、その切符で自動改札を通ろうとすると「係員呼び出し」になってしまうのでした!失礼してるよね、機械はオフ料金の切符しか売ってないのに改札は調整ができんのや。また横手の係員のいるゲートまで行って入れてもらう始末。
 27日はついに列車がこない!という事態を初体験しました。掲示板には1時間遅れで次の列車の時間がでているものの、その時間になっても列車はこない。いつもはある到着アナウンスもない。プラットフォームに係員がいて、お客さんが何か聞いては諦めたかのようにでていってしまう。何事かとわたしも「メイドンヘッドへ行きたいんだけど」と聞くと「リッチモンドまで地下鉄で行ってそのあとウィンザーへの列車かバスにのり、また乗り換えてバス」それ、なに?わたしどこ?って感じでした。次の駅で脱線事故があって、途中のスラウまで通行止め、バスで行け、とのこと。そのバスっつうのも代替バスとかでなく、ローカルバスを乗り継いで行けってことらしい。しばらくすると、説明が地下鉄でヒースロー空港まで行って(もちろんそれまでに乗り換える必要がありますのよ)そこからバス、になっている。会社に電話したら来なくていいということなので(これまた気楽な会社やけど)ラッキィとばかりに購入したチケットの払い戻しに行くことに。列をえんえん並んで待ってさて、と払い戻しして頂戴、と言うと、これ、あと10分くらいで列車が来るよ、って。えーだったら出勤できるやん、で哀しい働き蜂の性(さが)、またプラットフォームを降りたのですが、電車はきそうにもない。プラットフォームの係員いわく、10分やそこらじゃ無理(わたしもそう思う)、今やっと故障した列車を線路からどけて、整備してるから、どのくらいかかるかわからんという。「メイドンヘッドへ行きたいんだけど」と言うとローカルバスを乗り継ぎ乗り継ぎでえら~い時間かかるわよぉ、そこまでしていくのぉ、って感じの説明。御用とお急ぎでない旅行はお控えしなすって、という感じですなあ。また切符売り場に戻り、列に並んで待ったあげく、「払い戻しして頂戴」。まあ、これが忙しい時期なら、這ってでも行かなきゃならんのでしょうが、わたしもすでにお休みモード。この朝だけでどっと疲れました。
 ナショナルレールにはいやほどつきあっておるという友人いわく、クリスマス時期の列車はさいあく。身にしみて感じた一件でした。週末休みのあと、31日もどうかなあ、と心配だったのですが、なんなく会社に行き着けました。あ、もちろん、列車は5分遅れ、とろとろ運転つき、休日ダイヤよ。帰路も予定時刻の10分遅れだったために待つことなく列車に乗れ、やれやれ。日々どきどきはらはらの田舎通いです。
 ついに先週の金曜日。帰りです。クリスマス正月気分も抜けないのか、あいかわらず、「取り消し」の赤い文字が掲示板にある中、18分発が36分予定になってて、そのあとの28分発が定刻という(定刻、っつうのがフツーと思うのだがね、毎日遅れない電車のない日はない、ないないづくし?)あとのが先に来てそれに乗りました。この電車は各駅停車じゃないので、ラッキィと思っていると、あと5分ほどでイーリング・ブロードウェイというところで止まり、動きません。しばらくして運転手のアナウンス。接続故障のため、この列車はここで終わります。折り返しレディングに戻ります。およよ、待ってよ、こんなとこで降ろされても。ここどこよ?その駅はサウスホールSouthall  という本来なら止まらない各駅停車の駅です。ここはロンドン近郊随一のインド人タウンなんですが、まあ、その説明は次回として、こっからどーやってイーリング・ブロードウェイまで帰るんや。もちろん、振替えのバスとかもなし。207番のバスでイーリングまで行けたと思うけど、バス停はどこ?駅の前からはそれらしき番号はない。ロンドンまで行くひとなんてほんとにここはどこ?どーやって行き着けるん?
 係員に抗議(ほとんど怒鳴って)してるひともいたが、らちあかず。Southall じゃなく、Arsehole だと言ってるひともいました(意味知りたかったら辞書引いてね)。でもね、こういうときに怒鳴ってもだめなの。テンションあげて無駄なエネルギー使ったって、なーんにもならない。なーんもしてくれん。あらかじめ線路工事とかで運行しないときは振替バス出すんですけどね、こういうのは予想できないからでしょう。わしらも知らん、責任ない、ってなもんで。降ろして終わり。復旧するのを延々待つ、か、代替の方法(たいていはローカルバスを探して帰るしかない)。この二つ以外に道はない。怒ってるひまはないで。
 ロンドンでもクリスマス休みあけ早々、リバプール・ストリート駅が閉鎖。地下鉄とバーミンガムやノッティンガム方面からの列車が発着するシティに近い大きな駅。閉鎖の理由は休み中の線路工事が終了しなかったため。聞いて呆れる、聞きたくもないその理由。重要でない場合は旅行をお控えください、やて。世間は2日から仕事始まってんのよぉん。働けよぉ。
 も~、聞いてよ、とネタが増える一方の電車編。
 わたしが使っているこの First Great Western は Worst Late Western ともじられておりました。国内最下位!何が最下位かというと、定刻の正確さ。深~くうなずくわ。さて次はなに?ナショナル・レイルとつきあって3ヶ月足らずで、怒るより楽しむ心境に入ってまいりました。すでに腹くくったかなあ。人間、できてきたもんや。
 と思ったのに、この線がストライキする、ですってぇ。
 遅い、取り消す、ちゃんといかんのに、ストライキぃぃぃx。働けよ!!

(後日談・ストライキはなくなりました。トーゼンやろ)


2008年2月11日               
© Mizuho Kubo , All rights reserved…..February, 2008

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