Wednesday, October 6, 2010

110 ロンドン オープン ハウス 2010

ギャラリーの肖像画(初代ではない)

 週末風邪で外に出る気もせず、せっせと週末(9月19日)に行った記事をアップしようと思っていたのに、家のインターネットがつながらず、暇そのもの。インターネットのない生活って、考えられないわね。もう。久々、読書なんてしたりして。古風?つながらなくても、ワープロは使えるからせっせと原稿執筆しようと思いきや、サットンハウスについて、復習するにも、インターネットで調べられない!ということに気づき。。。ガイドさんの説明は聞いたものの、ウエブであとで調べればいいや、とパンフももらわず、メモもとらず、このおぼろげな記憶だけで書こうとしたのが間違いでしたな。でもやっと書けました。

 今年のロンドンオープンハウスにはサットン・ハウス Sutton House に行きました。サットン・ハウスは昔の下町、いまやトレンディな(といってもこの屋敷が建ったころはハイソなエリアだったらしい)ホクストンに近い、ハックニーにあります。キングストンロードにある、ヴェトナム街のレストランでランチをしてから行ったので、本来ならBethnal Green からバスに乗るのでしょう。近頃はアンダーグラウンドならぬ、オーバーグラウンド(地下鉄の一部なんだけど、上に出てるので、このように市当局が命名しております)の新しい線がたくさんできて便利なんですが、この週末はご他聞にもれず工事のため、運行なし。なので結局、バスで行くのでした。


地下のビア樽
  もともとの家主はヘンリー八世のブレインであったという、Ralph Sadleir. 一等書記官、というか、セクレタリになってます(暖炉の左の等身大の写真)。その割にはこの方のはっきりした肖像画は残ってないそうですが、名前がなくても、たぶんこれかな、っていうのはあるらしい。当時の王家おかかえの肖像画家ホルバインによって、ある男、ということで描かれています。この方が1535年に建てたのがオリジナル。居住用住宅としてはこの地域の最古。このひとはこれまたヘンリー八世の重鎮であった(後に処刑されるけど)トマス・クロムウェルのいとこと結婚してたらしい。クロムウェルが処刑されてから親戚だからいづらくなったのでしょうが、このひとは処刑されてない。孫息子は肖像画に残っておりますが、ときのエリザベス1世に命され、メアリ(of Scot)を牢にぶちこむ手配をしたらしい。あまりいい役目じゃなかったでしょうけど、家の誇り、なのか、大きな肖像画が残っていました。

ぱこっ*

この色合いがいいね。パネルが開きます。盗んで売ろうとしたやつもいたらしい




ぱこっ*(暖炉の上)
これが孫息子


 わたしがトイレに行ったすきに、ともだちがギャラリーでガイドさんらしき人に英語で説明されてたのでてっきり日本人じゃないと思いきや、日本の方でした。ボランティアでハムステッドにあるナショナルトラストにも行ったりしているらしい。英語のガイドブック片手につきっきりでいろいろ説明していただきました。説明してもらわなければわからないようなことも多々あり、感謝感激。オリジナルが残っているところも細かく説明していただき、興味深かったです。




オリジナルがそこここに残る

オリジナルの屋敷の模型




暖炉の上の16世紀の落書き

キッチンに通じる戸棚

ハンズオンの引き出しがいっぱいあるテューダーキッチン
引き出しのひとつに模型のねずみが入ってるとか

 テューダーキッチンというもともと居間で、台所になったというそこにもあとからつけた階段に通じる扉がぱこっと。一時期の持ち主が子供の多い家で、階段をつけたという。

当時貴重だった「砂糖」

もともとの玄関ドア





中庭のぶどう棚

カフェに通ずるドア




 地下にはワイン樽、ひんやりしてるから、さぞワイン置き場にいいところだっただろうと思うと、なんと、ビア樽でした。ここでビールを造っていたときもあるらしい。絹織り職人がいたり、18世紀には学校になったり。いろんな手を経てます。幽霊がでるという地下礼拝堂もあり。

礼拝堂


井戸
 カフェになっている裏庭にはぶどうの木棚が。味見していいということなので、かじってみました。うん、甘かった。もともとは屋敷内には広い庭があったそうですが、いまやまわりは住宅地になり裏庭に残る井戸にその思いをはせるくらいです。

 1930年代にナショナルトラストが購入し、管理。戦争中は消防センターになったり、そのあと、なんかの組合の事務所になったこともあり、色々と使いまわされてよくダメージを受けなかったなあ、と思いますが、もちろん、改築や、補修、それもされ、現在に至るということです。一時は浮浪者の宿になっていたり、ホテル??にするという案もあったらしいけど、結局ナショナルトラストが購入したということです。
 そうか、この家、500年以上生きてるんだと思うと、なんか、感慨深いですね。


Hilton Hotel から見たBT Tower
 ほんとはね、BT Tower が一般公開されて行きたいというのが今年の目玉のはずだったのですが、友だちに教えてもらい、抽選を申し込んで、結果を待ったのですが、みごと外れたみたいです。いいなあ、おもしろそうだなあ、と思うところはみな、抽選か、予約が必要で、このBT Towerは日曜日、時間は一方的に知らせてくるまでわからない。それもオープンハウスの週末の2日前までに知らせる、ってんで、それがわからないと計画も立てられない。で、わたしがずっと行きたかったサットン・ハウスに代替案でした。ここはナショナルトラストの運営しているひとつなので、一般公開はしてるのですが、予約が必要らしい。もちろん、入場料もいるしね。でも地元の催しとかにも使い、地域に貢献しているということです。


すっかり秋の気配

 遅くなりましたが、9月19日に訪問。お待たせしましたぁ。ほんとによくダウンする、家のインターネット。



© Mizuho Kubo , All rights reserved…..…..October, 2010

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