Sunday, February 21, 2010

番外編 アスワン前編 フィラエの神々

フィラエ島イシス神殿 ハトホルの列柱

 どんどん行きまっせ。ついにアスワンまで来たぞ。



 5日目。2月5日(金)
 この旅行は2月1日=1日目から始まっているので、数えやすい。

 アスワン近辺にはハイダムの建設で水没しそうになった遺跡が多々あります。有名なのはアブ・シンベル(後編をお楽しみに)ですが、この日訪れたフィラエ神殿もそのひとつ。フィラエ島にあったものが、水没の危機を乗り越え、ユネスコによって別の島に移動されました。移動されました、とひとことで片付けるには大変な労力とお金と時間がかかったのですが、現在はオリジナルの島の川向こうのこの島がフィラエ島と呼ばれております。

 今日は昨日にまして早くから、夜までスケジュールぎっちり。5時45分起床。6時45分出発。アスワンは金・香油・象牙などの交易の中心として栄えた町。隣国ヌビアからのちょっと黒っぽいアフリカ系のひとたちが多く住んでいます。

 フィラエ島へは、屋形船で。フィラエ神殿の切符売り場のゲートを通ったら、いきなり船着場に出ます。船のこぎ手たちが待ってるの。

 











 ここはイシスを祭る神殿。覚えてますか?イシスとは?
 女神で、オシリスの妻であり妹、ホルスの母。母と言う共通点でか、ハトホル柱も登場。ここでは、イシスが夫の遺骸をかきあつめに忙しいので、息子ホルスをハトホルに預けて旅立つ。乳母のような感じですね。ここではハトホルがホルスの母になって育てています。でもちょっと待てよ。イシスが遺骸をかきあつめてもとの夫に戻してからホルスが生まれたんじゃああ?こういうつじつまの合わないことが多々ある。ま、ええか。
 島自体が神殿になっていて水景色の良いところです。レリーフとっぷりとご覧あれ。





前回のエドフのホルス神殿と似てるけどね。ま、親子やし。




この向こうにオリジナルのフィラエ島がある。















こまいぬ。










嫁の?ハトホルもおります。


















 
これはキリスト教がきたとき、聖壇にしてしまったもの
下にクロスがついてる。真ん中の棚みたいなのに聖餐をおいてたらしい。

 らくがきはいかんなあ。ナポレオンともあろうお方が、ここに来たときにしっかり壁に残してんの。ナポレオンもひとの子ね。










 フランスだけじゃなく、イギリスもばっちり。午後訪れた植物園のある島の名前にもなっている、キッチェナー氏が戦争でなくなった軍人たちの銘をこの壁に書き込んでるのよねえ。遺跡は大事にしてほしいよなあ。









 いろんなひとが来ては通りすぎてゆきます。
 ハドリアヌス帝のつくった門
 イギリスにあるハドリアヌスの長城のひと。



川を見下ろす絶好のロケーション







 アスワンハイダム。1964年にナイル川の氾濫を抑える目的で作られました。ナイル川とダムの建設の結果としてできた人工の湖(ナセル湖)を左右に望めます。
 記念の塔はエジプトのシンボル、ロータス(蓮)の花の形でもあり、5本の指の形でもあるそう。平和を表す。
 ここは軍事機密地でもあるため、ズームは禁止。でも、わたしの性能の良いデジカメは内蔵ズームでぱっとみてわからないのをいいことにズームっちゃったところもあり。






ナセル湖側                    ナイル川側(下)




 香油とガラス瓶を売る店に連れていかれたあとは(しっかり買い物したが)、ファルーカで戻ることに。


順番に乗り込みます

帆を張るとこんな感じ

 ファルーカとはアスワン名物の帆船です。30分ほどの航海(航川?)の間、船の中でヌビアの少年がヌビア語と英語でタンバリンみたいなのをたたきながら民謡を歌い、余興かと思いきやそのあと、しっかり店をひろげみやげ物を売るという一驚(一興)。別途おまけ編 ショッピング(工事中) 」で詳しくレポートしますのでね。
 ヨットのような帆を広げてファルーカが行き交い、風に吹かれて気持ちいいひととき。




 ランチのあとは、自由時間。午後オプショナルで植物園とアスワン市内のモスク・教会に行きました。

 こんな風に船から小さなボートへ屋根から乗り込む。





 13時45分 ボートで植物園
 15時45分 バスに合流してシティツアー
        高台のカフェで夕日を見ながらお茶。
 19時    スパイスを求め、マーケットへ
 20時    ディナー(エジプト料理の夕べ)
 21時半   ネビア族のショー

 という過密スケジュールだったんです。


 植物園のある、キッチェナー島へはボートで。ファルーカとはまたちょっと違う趣の船に、屋根から搭乗。屋根がついてるからちょっとした屋形船みたい?ここにもエジプトと日本の共通点を見た!





これが多分、ヘロン。イギリスにもいるらしい。




 この島は珍しい鳥がいることでも有名で、ガイドはこのボートツアーだけ違うひとで趣味がバードウォッチングというおにいちゃん。いろいろ説明してくれる。確かにいるいる。島の間、木の上、岩の上。ヘロンというのしか覚えてませんが。


 丘の上のアガ・カーン廟。誰かわかりませんが、どうも地元のというか、エジプトのセレブらしい。アスワンから先はこのような砂漠がアフリカまで続く。



 




植物園到着。


  植物園の珍しい木々。
ブーゲンビリアの咲き乱れる玄関。




植物園内の川沿いの散歩道
猫がいっぱいいた。めずらしくもないけど。


 デーツの木。
 ハイビスカス、は夏の国の感じだけど、ポインセチアまであるのよね。クリスマスと夏が一体?しかもでかいし。このポインセチア。



 



物売りの小さいボートが屋形船にセールスに来てるんです。








アガサ・クリスティが「ナイル殺人事件」を執筆したという
オールド・カタラクト・ホテル
(改装中、カタラクトは急流という意味)









 市内のモスク(イスラム)と教会(クリスチャン)を見学。今までの遺跡からするとすっごい近代に感じます。古代から近代へ100段階タイムスリップしたみたい。





キリスト教の教会はもっとモダン(に感じる)

 










 サンセットを見ながら高台のカフェのテラス(こういうといい感じだが、テラスは崖の上の外で、木のテーブルに椅子にはじゅうたんやひざかけがかけてある。足元は砂)でお茶してると、突然どっからか少年の歌う声が。どっから聞こえんだ、と声の方を見ると、崖の下から首出して歌ってるよぉ。どっから来たんだろ。また別方向ではコーラスが。3-4人の小さい子たちが歌ってる。すごいよなあ。それでお金もらおうってんです。







 最後はスパイス・マーケットめぐり。ガイドさんお薦めの店で、サフランの見分け方を教わる。黄色いのはごみ(クラップ!とおっしゃった)、赤いのも良くない。黒っぽい赤のが、アスワンのサフランとのこと。
 1グラム3ポンド(LE )っていうのは安いよなあ。イギリスで買うと高いバニラスティックや、塊のナツメグなども買ってしまいました。
 ショッピング模様はまた別途詳しくレポートするので。このへんで。







 明日は今回のハイライト中のハイライト。アブ・シンベルだあ。3時半モーニング・コールだああ。朝ですよ。

 しっかし、このシリーズ2月中に終わるかなあ。不安。
 

*2月現在換算レート

100 エジプトポンド = 約 11.60 英ポンド
100 エジプトポンド 日本円にして 約1640円

2010年2月21日
© Mizuho Kubo , All rights reserved…..…..February, 2010

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